FC2ブログ
07«1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.»09

A loved one

女性同士の恋愛を取り扱う百合小説サイトです。オリジナル小説で主に年上×年下を取り扱っています。無断掲載・無断転載・複製・配布等は禁止です。以上の事を踏まえた上でのご入場宜しくお願い致します。

第3章   悩むの辞めた①  

もう更新しないと思ってました?

もう読者さんは居なくなっちゃったと思いますけど、ちみちみと書いてます。。。




*****



「ごめんなさい!!!」


学校の喫煙所に響く謝罪の言葉。

しばらく喫煙所には何の音も出なかったが、やがて、カチッとライターの火をつける音が聞こえた。
顔を上げなくてもわかる。
私の目の前にいる人は、特に何の感情も浮かべないままゆっくりと煙草を吸っているのだろう。
驚くでもなく、怒るでもなく、悲しむでもなく。
ただ、予想していたことが起こった。そんな感情を持っているのだろう。

ふー、と煙を吐き出す音と同時に、


「私、貴女のそういうところ、好きだよ」


ピクリ、と肩が揺れる。

いや、まぁいきなり好きだよ、なんて言われるとは思わないよ普通。反応しちゃうのも仕方ないよ。

「やっぱり前の女性の事を諦めきれない。そんな理由で謝ってるんでしょ」

その言葉に、下げていた頭をゆっくり上げ、頷く。
そして、草川さんの目を見て、繋げようとした言葉を失う。


一瞬、一瞬だけ、草川さんの力強い目が曇った。


その目を見られたことに気がついた草川さんは苦笑し、言った。

「私の可愛い"後輩"を泣かすようなら返してもらうから、そう伝えといて」

それだけ言い残すと草川さんはまだ地味に残ってる煙草を捨て、私の頭をポンポンと軽く叩いて喫煙所を出て行った。

「ほんと……かっこいいなぁ」

そう、私の一人言が喫煙所にポツリと響いた。


***


結局、草川さんとは恋人として付き合っていたのかは謎だ。
確かに私は草川さんが好きだ。でもそれは憧れの方が強くて、恋愛対象で見れるかって聞かれると……まぁ見れなくもない。何回かドキッとしたことあるし。
でも、やはりこの前椿さんの家に上がらせてもらった時、確信した。

私は全然諦めきれていなかったのだと。

今まで軽い気持ちで付き合ってしまった人達には出来なかったことが何の躊躇いもなく出来てしまったことは紛れもない事実で。
別れ際のあの笑顔を見て、私はまた、恋に落ちた。

そんな恋愛一色しか頭に無かった私に霞が声を掛ける。

「おい楓」
「んー?」
「うんこ踏んだぞ」
「はぁぁ!!??」

その一言で頭はうんこ一色。

素晴らしい速度で足を上げ靴の裏を見て、うんこは無い。

「って言う冗談だ」

ガッ

「いたいいたいいたいいたい頭割れるいたい」

「何故、そんなくだらねぇ冗談を言ったのか二文字で答えろ」

「……ヒマ……あぁ!ごめんって痛いって!二文字じゃん!」

ガチで痛そうな声を上げてきたので仕方なく霞の頭から手を離す。

「あぁー、頭の形変わってないよな?大丈夫だよな?」

霞はすぐにリュックから鏡を取り出し頭の形を見る。変わるわけねぇだろこのヤロ。
そしてついでとばかりに鏡に向かってキメ顔。

「俺カッコイイ……あ!おい!待っ…綾香じゃん!俺と付き合って!」

もうガン無視して教室に行こうと思ったところで霞が遥か前方を見て声の調子を上げる。
綾香は友達と楽しくお喋りをしながらこちらの方へ歩いているところだった。

綾香は霞の声に気が付きこちらを見る、と困惑したような表情を浮かべ不自然に目を逸らし講義棟に入って行った。

「……なんあれ。お前なんかしたの?」

「……え、わかんない。俺なんかした?」

「知らねぇ」

2人して呆然と立ち尽くして今の綾香の行動について考察、出来ず。

「え!?嫌われた!?告白しすぎてさすがにうざいとか思われたのかな!?」

「そんな感じじゃね」

さすがにそれはないと思うが私は霞の言葉を適当に流す。
あの感じは、嫌いというより気まずい?そんな感じがした。
だが霞は私の言葉を信じて地に突っ伏す。

「もう無理……生きる気力がない」

「おけまる」

そう霞に言い残して私も講義棟に入る。

「おけまるじゃねぇ!慰めろ!」

霞はそう言うと私の首に腕を回して締め付ける。
く、苦しい……だが私はそれでも真剣な眼差しで霞を見て、


「大丈夫だから。綾香はお前を嫌いになったりしない」


いきなり真面目な声で話す私に驚いたのか、霞の手の力が弱まる。
そして、満更でもなさそうな顔して頬を掻く。

「そ、そうかな……?ま、まぁ楓がそう言うなら信じてみようかな……?」

霞は、こんな素敵な友達を持った俺は幸せだ。とまるっきり分かりやすい顔を浮かべていた。
そんな霞に私は再び声をかける。

「って言うただの慰めー!本当は嫌われてるかもねー!」

「……はぁ!?てめっ!巫山戯んな!待て!」

その言葉と同時に私も講義棟へと走る。


うん。人をからかうのは楽しい。


スポンサーサイト



category:  第3章悩むの辞めた

cm 0   tb 0   page top

コメント

page top

コメントの投稿

Secret

page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://true0201.blog.fc2.com/tb.php/95-c335a08f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

page top

プロフィール

最新記事

カテゴリー

最新コメント