FC2ブログ
07«1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.»09

A loved one

女性同士の恋愛を取り扱う百合小説サイトです。オリジナル小説で主に年上×年下を取り扱っています。無断掲載・無断転載・複製・配布等は禁止です。以上の事を踏まえた上でのご入場宜しくお願い致します。

第2章 男の子な転校生② 

 「なんでお前がここにいる」

 今日も椿さんと楽しく会話をしながら電車を待っていた。
がやってきた電車にいざ乗ろうとしたとこで気がついた。



優輝がいる。



 せっかくの毎朝の椿さんとのお話タイムをこんな奴に壊されてしまうのか……なぜこうも私の邪魔をするかね?
いやまぁ確かに仲良くはなってみたい性格しているけども、だからって椿さんタイムを壊してもいいって訳じゃないんだよ?
そこんとこわかっ―――

「ほら、早く乗んないと電車行っちゃうよ」

椿さんの声で我に返った。
ついでに背中を押してくれるというオプション付き、えへへ。っといかんいかん。

「もう一度聞く。なんでお前がここにいる?」

今度は面と向かって言ってやった。
優輝は10面体のルービックキューブをいじりながら、顔をあげずに悠々と答えた。

「電車通学だから」

イラァ……何故こいつはこんなにも私をイラつかせるようなことしか言わないのだろうか、私に恨みでもあるのか?ん?無いんならイラつかせることしなくていいよな?お?

「あー……いやいや冗談さ、昨日聞きそびれたことがあったから」

そんなに顔に怒りが出てたのだろうか、優輝が若干焦りながら言葉を訂正してきた。
ってか聞きそびれたことは学校で聞けばいいものを、わざわざ椿さんタイムを壊してまで聞かなきゃいけないことなのか?ん?

「ってか優輝はなぜ楓が乗ってる電車の車両を知ってる?ストーカーか?」
「いやいやそんな犯罪はしないよ、まぁめんどくさいから話さないけど」
「いやいや、はな―――」
「で、聞きそびれたことなんだけど」

わざとらしく私の言葉にかぶせるように話した優輝を睨みながら聞いてやることにした。

「君の名前は?」
「――は?」

一瞬言われていることが理解できなかった。
ナマエ?え?名前?……あっあーそう言えば言ってなかったな。

「河野 楓、以後お見知りおきをー」

そうふざけてやったがすぐに思いだす、果たしてこのことは朝から椿さんタイムを壊してまで聞くことなのだろうかと、

否。

別に学校に着いてから聞いてもいいことだ。
それに気がついた私はメラメラと怒りの炎を燃え上がらせた。

「ところでなぜ、わざわざそれを電車で聞く?学校でも良かったんじゃないか?」
「ん?なんか気になったら早く解決したい派だからさ」
「お前の事情はどうでも良いんだよ」
「あーいや、まさかこんなきれいな人と一緒に来てるとは思ってなかったからぁ……失礼しましたぁ」

ついに優輝は私の殺意の篭った目線に耐え切れず、丁度止まった電車から降りて隣の車両へと移った。

「ムカつくなあいつ」

椿さんが隣にいることを忘れぶつぶつ文句を言う。
私の怒りの感情を初めて見た椿さんはどうすればいいのか隣でオロオロしていた、が意を決して、

「そっそうだ!」

電車の中だというのに予想以上に大きい声が出てしまい周りの目線を集めてしまう。
隣にいた私もその1人だ。
思わず目を見開いて椿さんを凝視してしまった。

「どっどうしました?」

ぶつぶつ文句を言っていたのをすっかり頭から抜け落ち椿さんの様子を窺う。
椿さんは大きい声を出してしまったことを恥ずかしがっているのか、少し頬を紅潮させていた。

「あっえと……そう言えばお礼をまだしてなかったなって」
「お礼?」

はて?お礼とは何のお礼かね?椿さんからお礼を貰うようなことしたっけ?むしろこんな幸せな登校時間をくれてありがとうございますなんだが。

「うん、お礼」
「一体何の?」
「なっ何の?え?覚えてないの?えっと……う~ん、あ、楓と私の出会いってどんな感じだった?」

出会いっていうとなんかムフフな感が漂って……イカンイカン。
どんな感じって、それはもう忘れもしない痴漢――

「あ!痴か――んぐっ!!」
「声が大きい!そんなこと電車で大声で言わないの!」

咄嗟に叫ぼうとしたら椿さんに口を塞がれてしまった。
なんでそんなこと……あ、電車か、なるほど。


ってか、椿さん近い!!満員電車で口を塞いでるから不可抗力なんだけど、それでも近い!なんかいい匂いとかしちゃうし!男じゃないけどムラムラしそうだし!え、てかこの私の口を塞いでる手とか舐めてみたい、絶対甘いんだろうなぁ、あぁどうしよう、これはずっと口を塞いでる椿さんが悪いってことで、あああぁぁぁぁぁ!!!!

「プハァ!ハァハァハァ……」

あぁなんとか耐えきったぞ私。
危うく変態の道へ進むところだったぜ。
ふふふ変態の悪魔よ、まだまだだな。
この私を連れていきたければもっと素晴らしいシチュエーションを用意す――

「あ、ごめん大丈夫?」

ひょこっと視界に椿さんのドアップ……

「んぎっ!」

待て待て。
椿さん純粋過ぎて怖い。
絶対いつか誰かに襲われるよこれ。
ビックリして変な声出ちゃったし恥ずかしいわ、何これ地獄、いや、椿さんがいるから天国?

「それでね、そのお礼がまだだったから今度ご飯でもどうかなって」
「え、あーお礼だなんていいですよ。楓も忘れてたくらいですからそんなに重要じゃないってことで」
「ヤダ」
「ヤダって言われても……」

頬をぷくっと膨らませて言う椿さん。
 え、可愛いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
発狂する。
てかどうしたんだ今日の私の心情は荒れ模様。

「ヤなの。じゃないと気が済まないんだから」

そう言うと膨らませていた頬を今度は緩ませ、女神のような頬笑みに変えた。


あ、それ反則。


「……わかりました。今週の土曜日なら空いてますけど」
「ありがと。……土曜は駄目かも、次の日曜は?」
「あ、大丈夫ですよ」
「じゃ、今週の日曜ね」

椿さんは早速スケジュール帳に私との約束を書き込んだ。
椿さんのスケジュール帳に私のことが書かれてるとなるとなんだか嬉しかった。
スポンサーサイト



category:  第2章男の子な転校生

cm 0   tb 0   page top

コメント

page top

コメントの投稿

Secret

page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://true0201.blog.fc2.com/tb.php/8-1a0e65b8
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

page top

プロフィール

最新記事

カテゴリー

最新コメント