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A loved one

女性同士の恋愛を取り扱う百合小説サイトです。オリジナル小説で主に年上×年下を取り扱っています。無断掲載・無断転載・複製・配布等は禁止です。以上の事を踏まえた上でのご入場宜しくお願い致します。

第16章 鈴の音⑤ 



椿さんは、私の目を真っ直ぐ見て、詰まっていた音は、意味を持って鳴り響くーーー


























「それでも、私も楓の事が好きなの」










ーーー少しは期待していた。





でも、それは諦めと言う感情の方が大きくて。










だから、




まさか、






「ーーーーぇ?」






こんな、









「私は、楓の事が好きなの」








言葉を聴けるとは思わなくて、






二度目の告白を聴いてやっと、





「本当、なんですか……?」





言葉が出る。


それも、確かな言葉の欲しさに。


「ぇ、だ、だって、楓、ですよ?こ、こんな男っぽい奴のどこか良いんですか?性格だってこの通り面倒臭いし、可愛いところなんて1つもーーー」


不意に自分を卑下する言葉が出ていた口に指があてられる



それは椿さんの綺麗な細長い指で、

手を伸ばしている先にある椿さんの表情は見ていて恥ずかしいくらい、愛おしい何かを見るような目で私を見ていた。













ーーー私を?


「っ!!!!!!」


今更になって気がつく。

この、たまに見る愛おしむような表情、優しい視線の先にいたのは、私、だったんですか?




椿さんはその表情でニコッと微笑むと、

















「私の好きな人の悪口は言わないで欲しいわ」


カァっと顔が、耳が赤くなるのがわかった。
それでも、何か反論したくて口を開けるが声が出ない。



そんな私を真正面から見ていた椿さんはふふっと小さく笑うと私の頭の後ろに手を伸ばしそっと抱き寄せた。



ボソッと頭の上から、

































「楓を傷付けてばかりな私だけど、私の恋人になってくれますか?」




その言葉は、急に現実味を帯びて聞こえてきた。
さっき、言葉にできなかった音を今度こそ言葉にする。



「私は、……年下です」

「範囲内だわ」

「私は………………女です……」

「今更ね」

「結婚もできません」

「結婚願望はないの」

「でもっ!椿さんはーー!」

「ねぇ」



ぐいっと、優しく抱えられてた私の頭を椿さんの両手で持ち上げられる。

両手で頬を挟まれ、真正面から椿さんの真っ直ぐな瞳に見つめられる。
そのぷっくりとした綺麗な唇が動く。




























「私の事好きなんじゃないの?」


「っ!!!」


マズイ。

こんな真正面から見つめられているこの状態で、今の顔を見られたらーーー


案の定、何も答えられなかったが椿さんは満足そうに笑うと、再び問う。






「私の恋人になってくれる?」






私が断る事など微塵も疑っていないような椿さんの笑顔を見て、私は小さく頷く事しかできなかった。


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category:  第16章鈴の音

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