FC2ブログ
07«1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.»09

A loved one

女性同士の恋愛を取り扱う百合小説サイトです。オリジナル小説で主に年上×年下を取り扱っています。無断掲載・無断転載・複製・配布等は禁止です。以上の事を踏まえた上でのご入場宜しくお願い致します。

第14章 限界② 

バイトを終え時刻は21時28分。


いつもの待ち合わせ場所ーー駅のホームにあるベンチ。

そこに座り込み俯き目を閉じる。



「1番ホーム、電車が参ります。1番ホーム、電車がーー」



線路を滑るように止まった電車から吐き出される人々。


変わらず私は俯き目を閉じ続ける。






「2番ホーム、電車が参ります。2番ホーム、電車がーーー」


もう何回目のアナウンスだろうか、目を開け電光掲示板を見る。



次に来る電車は21時台最後となる。

いつの間にか駅には雨音が鳴り響いていた。



再び目を閉じ俯く。






そしてーーー














「2番ホーム、電車が発車します」















22時は過ぎた。

















椿さんは、来なかった。












本当は

知っていた。








今日、椿さんは外せない飲み会があると。

だから行けないと、メールが来ていたから。





でも、


それでも、



来てくれるんじゃないかって思った。















違う。










本当はーーー























私が臆病なだけだった。








心の奥底では、まだ無様にも知られたくないともがいて。


心の奥底では、隠し通せるんじゃないかって。



心の奥底ではーーー



















来て欲しくないと。






















そう、思ってしまった。




だから、来ないと分かっていても、私はここで待つことに意味があった。




表面だけでも、伝えたいと、自分を騙していないと、



もう、ダメなんだ。





自分に言い聞かせることしかこの苦しみから逃れる術を私は知らない。




だからーーー











ザッ








突然、私の前に人が立ち止まる気配がした。




まさか、ありえない。




来て欲しいと願い来て欲しくないと願った背反する気持ちが目を固く閉ざす。




目の前の気配はまだ消えない。




堪えきれず私が目を開けるのと、その声が鼓膜を震わせたのは同時だった。






「楓」






私の目に映ったのは




私の鼓膜を震わせた声の持ち主は



スポンサーサイト



category:  第14章限界

cm 0   tb 0   page top

コメント

page top

コメントの投稿

Secret

page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://true0201.blog.fc2.com/tb.php/61-156807f8
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

page top

プロフィール

最新記事

カテゴリー

最新コメント