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A loved one

女性同士の恋愛を取り扱う百合小説サイトです。オリジナル小説で主に年上×年下を取り扱っています。無断掲載・無断転載・複製・配布等は禁止です。以上の事を踏まえた上でのご入場宜しくお願い致します。

第9章 親友の策略① 

あぁクソ。
昨日のことが頭から離れず、何度夜中に起きたことか。畜生。
何故修学旅行なのにこんなにも悩まなくてはいけないんだ……
初日に宣言したような気がするんだが……

「楓、サラダよそって」
「うす」

ちなみに今は朝ごはんの真っ最中。
イライラが半端無い私は絶賛暴食中。
そこら辺にあるものを手に取り口に運ぶ。手に取り口に運ぶ。の繰り返し。

手に取り口に運ぶ。手に取り口に運ぶ。手に取り口に運ぶ。手に取り口に運ぶ。手に取り口に運ぶ。手に取り口に運――

「あー!!それあたしも食べたかったぁー!」
「ごめーん!もう食べちゃったぁー!」

半ば自棄に謝り再び、手に取り口に運ぶ。の繰り返しを行う。その結果――



「うぷっ食い過ぎた……」



 当たり前だがこうなった。
いや、でも、これはガチでヤバイ奴。
部屋で皆が今日の用意をしている中、隅っこで縮こまってお腹を押さえる。

あぁ、お腹痛い。
なんで私ってこんなくだらない事は口に出せるのだろうか。
なんで私って大切なことは口に出せないのだろうか。
あぁ、鬱になるんじゃなかろうか……

「楓、いい加減着替えろ」

 優輝が私の制服一式を投げてくる。
うわっシワつく……

渋々、痛むお腹を我慢して制服に着替える。あぁ、お腹痛い。
確か今日は自由行動の日か、やらかしたな。
先生たちが決めたスケジュールだったら部屋で休もうかと思ってたけど、まさか自由行動の日にやらかすとはな。

部屋を出て、ロビーに鍵を渡してバスに乗り込む。
その時、ロビーに楠見さんがいたことに気がつかないほど私は腹痛と共にへこんでいた。
そして勿論、楠見さんと一瞬のアイコンタクトを取った人を見逃した。




***




「はい、じゃあこの博物館見学し終わった班から自由行動です。17時30分から18時の間にはホテルに戻って点呼を受けるように」

「ねぇ!早くまわろっ!」「そーしよ!」「回らなくてもバレないんじゃね?」「あ、なるほど」「いや、レポート」「あ、」「馬鹿」「いやいやいけるべ」「パンフレット」「GJ」

そこかしこから、まるで映画のわいわい、がやがやをリアルに表現されているかの様な合唱を耳に入れながら、私はパンフレット片手に博物館を回る気満々だった。
 本日も根は真面目でチキン野郎な私は、サボるなんて頭の片隅にもなく、言われたことはしっかりとこなすのだった。

しかし、そんな私を見て朱莉が

「え!でんでん博物館見ていくの!?いいよーバレないって、もう自由行動してる班だってあるよー」

あぁ、そう言えば根も真面目じゃない奴がいたな。腹が痛いんだ、静かにしろ。

 周りもやってるから大丈夫。
人間やってるからには仕方のない思考だ。でも―――





「じゃぁ先に自由行動してて、楓博物館見てから行く」





『面倒くさいからやらない』
『サボってもバレないでしょ』
『まだ、先生来てないし』
『皆がやるなら』
『皆やってるから』



どれもこれもうざったい



自分の意思は無いのか?
団体行動の協力性はないのか?
時間という概念は無いのか?


言葉を発せれるヒトとして生まれたんだ、自分の意思を言おうよ。
同類がたくさんいるんだ、協力していこうよ。
24時間という少ない時間を、もっと大切にしていこうよ。





ヒトとして生まれたにしては――本当に勿体ない。





「えー、じゃあ朱莉も見るー、ちゃっちゃと見よー」

結局、誰かが意見を言えば、それに従うだけ。
 結果、皆博物館を見てから自由行動を開始した。
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category:  第9章親友の策略

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