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A loved one

女性同士の恋愛を取り扱う百合小説サイトです。オリジナル小説で主に年上×年下を取り扱っています。無断掲載・無断転載・複製・配布等は禁止です。以上の事を踏まえた上でのご入場宜しくお願い致します。

第8章 醜い嫉妬① 

 私は、この修学旅行を期に楠見さんと仲直りしようと思います。
私がが一方的に避けてただけだけど、仲直りします。
あ、でもやっぱり気持ちを伝えるのは無理があるかなって。
優輝には伝えろって言われたけど無理かなって。
女の私が気持ちを伝えたら楠見さんを困らすことしか出来ないんだから、ただでさえめんどくさい性格してるのにこれ以上困らせたらだめだと私は思うん――


「伝えろや」
「いてぇ!!!?!」


えぇ!?
今、口に出して無かったのに何故優輝は私に飛び蹴りをしたんだ!?
なんとなくで飛び蹴りしたんならぶっ飛ばそ――

「顔に出てるよ?」
「はい、すみません。楓が悪かったです。ぶっ飛ばしたりしませんから。はい」

気を取り直して、修学旅行のしおりの1日の感想を書く。が、





頭に楠見さんしか思い浮かばない!!!!!!





あれ、平和記念講和ってどんなんだっけ。
起きてたはずなんだけどな。
話の後に楠見さんを見たから内容なんてぶっ飛んだよ。

 1文字も書くことができずに早20分。

「ご飯の時間だよー」
「……うす」

 仕方なくペンを投げ出して部屋を出る。
あぁどうしよう、後で優輝の感想ちょっとぱくらせてくれるかな。
前の班の人たちがぞろぞろと左の階段の方へと曲がり目の前が一瞬開ける……

「あーちょっとトイレいこっとー」
「トイレはこっちだよー」

畜生優輝。
お前分かってて私をそっちに連れて行こうとしてるな。
そっちはやだそっちはやだ。

だってそっちには――楠見さんがいるもん。

「えっとー部屋に忘れ物したわー」
「ご飯のときに持っていくものなんか無いから大丈夫だよー」

 とことん私の邪魔をしてくれるな優輝!!
こうなったらとことんやってやる!


「足が痛い、階段は駄目だー、エレベーターがこっちに……」
「僕が担いであげるよー」
「お腹が痛い、ご飯食べれないやー」
「養護の先生も食堂に居るだろうから行かなくちゃ」
「ちょっとスリッパ足に合わないから変えてくる」
「食堂でどうせ脱ぐんだから大丈夫」
「あ、そうだ――」
「大丈夫――」
「でも―――」
「――――」
「―――」
「――」





「あぁぁぁぁぁもう分かったよ!!!!行けばいいんでしょ!行けば!!」





カンカンカンカーン。
敗北。

「最初っから素直になればいいのに」

しぶしぶ優輝に着いていく。
楠見さんと目が合わないように俯きながら歩くが、つい気になってちょっと顔をあげる。

「――あれ?いないじゃん」
「今気がついたの?だいぶ前に食堂に行ったよ」

………………。
えっえーーーーーーーーーー。
嘘じゃん。
え、私が頑張った意味は?
一生懸命部屋に戻ろうとした意味は?


「無意味」


容赦無い優輝の一撃によって崩れ落ちる。
 えぇ、はい。
まぁ顔を合わすことが無かったからよかったんですけどね、はい。

「ほら、行くよ」

今度こそしぶしぶ食堂へ向かった。




***




 「楓ここねー」

 食堂へつくと既に皆座っていて班の人たちは食べ物を盛り付けていた。
席に着くと隣に優輝も座ってっ回ってきたお皿を回す。
一通り盛り付けが終わると係りの人が前に出てきた。

「明日に備えていっぱい食べましょう、いただきます」
「「「いただいきーす」」」

 途端にわいわいがちゃがちゃ賑やかになる食堂。
私も食べようか、なんだこれは、マックのナゲット?ん?……つめてぇ、不味いなこれ。白米白米。
 と手を伸ばした一直線上を見て動きが止まる。

「不味いねこれ。ねぇ、楓?」
「……ん、あぁなに?あぁ美味しいよねそれ」
「え、これ美味しいの?味覚腐ってんじゃない?」
「あぁそうかも」

 今は優輝にどんなことを言われても軽く流せる自信がある。
皆さんもう薄々気づいてる方いるだろうよ、私の視界に楠見さんがいる。

 もう最近視界に楠見さん入ったら動き止まるし、まずその前に視界に楠見さん入り過ぎだよね。
まぁ本当のことだから許してくれよ。

「ぷぷっ」

不意に隣に優輝が笑った。

「なんだよ、気持ちわりぃ」
「いやぁ、夢中ですね」
「っ!!るせ!」

 優輝に見破られて照れ隠しにガツガツとご飯を掻き込むと咽た。
畜生優輝め。

 ふと気がつくと視線が楠見さんの方に行ってしまう。
慌ててご飯をかきこむ。咽る。
それの繰り返しでごはんの味なんて何も覚えてなかった。
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category:  第8章醜い嫉妬

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