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A loved one

女性同士の恋愛を取り扱う百合小説サイトです。オリジナル小説で主に年上×年下を取り扱っています。無断掲載・無断転載・複製・配布等は禁止です。以上の事を踏まえた上でのご入場宜しくお願い致します。

第4章 本音は何処⑤ 

 ケータイを閉じて布団にもぐりこむ。
いつの間にか日にちは変わっていた。

 どうすればいいんだよ、もしここで黒豆の言ってる「楓の気持ちを聞けて嬉しいと思う人」に楠見さんも入ってるなら、それほど嬉しいことは無い。
くよくよ悩む必要もない。
だけど、そのもし、に当てはまらなかったら……




決めた。やっぱり私は――




 次の日もいつもと同じように起きて、顔を洗って、髪の毛整えて、ご飯食べて、制服に着替えて、いつも通りの時間に出て、いつも通り音楽を聴きながら駅のホームへ。
いつもと何ら変わりない流れ。

 昨日、性に合わず頭をフルに使って出した答えが、いつも通りにする。だった。
やっぱり私は楠見さんが好きで、嫌われていても傍にいたくて、叶わない恋だと分かっていても傍にいたくて、傍にいる代わりに私のこの気持ちは絶対に伝えない。そう、決めたんだ。

 駅の改札を通っていつものホームのベンチへ足を向けた。

「ぁ…………」

 その足はすぐに止まった。
いつものベンチ、そこには楠見さんがいた。
それだけで緊張で足が止まってしまった、だけならどんなに良かったか。



楠見さんの隣、そこには私でない別の人――楠見さんの彼氏が座っていた。
 その瞬間、私の中の何かが音をたてて崩れた。



 楠見さんの彼氏は楽しそうな笑顔を浮かべながら楠見さんに話しかけている。
その光景は、私なんかが隣にいるよりも様になっていた。
そりゃそうだよな、隣にいるべき人だもんな。
私なんかが隣にいちゃいけなかったんだ。

 楠見さんは楽しそうに話を聞いてるかに思ったが、目はさりげなく辺りを見渡していた。
まるで私を探している――いや、この光景を私に見られたくないかのように。
楠見さんの視界に入る前に私は人ごみに紛れ、そのまま1人で学校に向かった。



 飴ちゃんを口に放りいれる。
メロン味か、今日は厄日だな、
“前と”何ら変わりない流れだ。




 そしてそのまま楠見さんの前に姿を見せることなく1週間がたった。
そして私は、東京を出た。
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category:  第4章本音は何処

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